ドラマ
ギルバート・グレイプ †
ジャンル:ドラマ †
名セリフ †
- 「ギルバート、来たよ!あれだ! 見て!あそこだよ! アハハ! ギルバート、あそこだよ! ホーンを鳴らして!鳴らして!アハハ!」
弟のアーニーはもうじき18歳の誕生祝いを迎える。毎年、道路を走るトレーラーを見に来ている。彼らは通り過ぎるだけだ
「アーニー、大きくなったな。もうおぶえない」
「違うよ、兄ちゃんが小さくなってんだよ。どんどん小さく縮んでるよ。兄ちゃんはどんどん縮んでる。縮んでる!縮んでる!」
- エンドーラ。この町の名だ。音楽なしでダンスをするような寂れた町。いつも眠っていて、建物などは永遠に変わらない。僕の働いている食料品店だ。だけど皆は国道沿いの大きいスーパーに出かけていく
- これが僕の家。パパが建てて今は僕が手入れをしている。10歳までもたないと言われた弟はその年を超えて、医者は"先はない"と言っている。この先どうなるのか。かわいそうな弟
- 姉のエミーは母親役だ。小学校の食堂で働いていたが、去年火事で焼けた。妹のエレンは15歳。歯のプレース(矯正器具)を外したばかりで"ウーアー"と言っている。歯の感触に慣れていない
- 兄貴のラリーは家を出た。そしてママ。この地方の一番の美人だった。パパが17年前にあの世へ行ってから食べ続け、7年もの間、一歩も外へ出ていない
- 僕はギルバート。ギルバート・グレイプ
- 「アーニー、ママを心配させないで」
「アーニーはママを心配させないよ。ちゃんと側にいるよ」
- 「お袋さんは?」
「太ってるよ」
「そんな言い方はよせよ、ギルバート。収穫祭でもう少し太ってる男を見たぞ」
「もう少し?」
「上には上がいるもんだ」
「お袋は鯨さ」
「散歩させろよ」
- 「アーニー、ダメよ!行かないで! アーニー、また叱られるわよ!やめなさい! 降りなさい、降りて! 登っちゃいけないのよ、分からないの?」
「登りたいんだよ」
「アー!」
「エレン、よせ! アーニーに触るな!」
「登ろうとしたのよ!」
「お前はあっちに行け。行け! アーニー、どうした?ケガをしたのかい? 血が出てるぞ! エレン、血が出てるぞ!」
- 「忘れるなよ。誰かがお前を殴ったり、指一本お前に触れたりしたら、お前はどうする?ん? おれに言うんだぞ。おれが相手をやっつける。なぜか分かるか?」
「ギルバートは兄ちゃんだから」
「その通り。誰にもお前をいじめさせないぞ。キャンディを取っていいぞ」
- 「あなた、見逃したわ」
「何を?」
「日没よ。すてきだったわ。 あなたの家を見せて」
「やめとけよ」
「見るだけよ、いいでしょ? 私の両親は離婚したの。二人の間を往復して引っ越しばかりしてたわ。でも、私の人生だからそれでいいの」
「僕もよそへ移りたいけどお袋が家を離れたがらないんだ。離れたがらないんではなくて家にくっついてるんだ」
「どういう意味?」
「あれだよ、ぼくの家だ。 驚いたな。遠くから見るとあんなに小さい。中の人間は大きいのに。 テレビで浜に打ち上げられた鯨を知ってる?」
「知ってるわ」
「それがぼくのお袋さ」
「お父さんは?」
「それはまたいつか話すよ」
- 「一体どういう事?」
「ギルバートの責任よ」
「ママ、溺れて死にかけたよ、溺れて死にかけた!」
「アーニー、死にかけたけど助かったのよ」
「もうお風呂は嫌い・・・」
「18歳を迎えさせてやって!」
「食事の準備ができたわ」
「ギルバート、最近のお前はヘンよ。しっかりして!ギルバート」
「謝るよ、ママ」
「謝るだけじゃ足りないわ。頼りない子ね」
- 「あなたの望みを思い浮かべて。いい? じゃあ、あなたの望みは? 早く!」
「新しいものを−新しい家を僕の家族に。 それからお袋にエアロビクスを。 妹が大人になる事。 アーニーに新しい脳を。 それから・・・」
「自分には? 自分の望みは?」
「いい人間になりたいね。 ハハッ、こういう事は苦手だね。アーニーはどこ?」
- 「保安官、頼みます」
「廊下で待って下さい」
「順番を待ちなさい」
「そう言わないで」
「おいっ! 廊下に座って順番を待ちなさい」
「ジェリー! ジェリー! ジェリー! ジェリー、息子を返して」
「手続きがある」
「イヤよ 返して! 息子を返して 私の息子よ! 返して!」
- 「あたしの太陽!よかった! もうどこにも行かないで、いいわね? もう大丈夫よ、帰りましょう」
- 「私を引き止めたい?」
「いいや 行くなら行けよ」
「それじゃ これでお別れ?」
「行かなきゃ −気をつけて」
- 「ママの食費を稼がねば」
「あなたのせい?」
「ママは何年もショック状態だったんだ。おやじが別れも言わず、ある日、突然− 消えた。 地下室で首を吊ってた。ママはそれから・・・ ママは昔は美人だった。とても美人だった。陽気で・・・」
「じゃあ、お父さんのせい?」
「いいや。おやじは何を考えてたのだか。彼は感情を表した事がない。子供と一緒に遊んだ事もなく、笑ったりうれしそうな顔もせず、怒りもせず− 無表情だったね。最初から死んでるようだった」
「そういう人、知ってるわ」
- 「ギルバート、あなたはどうするの?」
「ええと、その・・・」
「考えてない? かわいそうに。ここにいて、自分を捨てて皆の世話?」
- 「時々思うの。うちの子たちも、いつかあなたのようにと。 あなたのように育ってくれたらうれしいわ」
ストーリー †
- 舞台はアメリカの片田舎のアイオワ州エンドーラ。
主人公のギルバートは家族の為だけに生きている。過食症で外に出ない母、知的障害をもつ弟アーニーの世話に明け暮れる。
そんなある日、旅を続ける少女ベッキーと出会い、その自由な生き方にギルバートは惹かれていく。
見所 †
キャスト・スタッフ・公開年 †
- 出演:
- ギルバート・グレイプ(男):ジョニー・デップ
- ベッキー(女):ジュリエット・ルイス
- ベティ・カーヴァー(女):メアリー・スティーンバージェン
- アーニー・グレイプ(男):レオナルド・ディカプリオ
- 監督:ラッセ・ハルストレム
- 公開年:1993年
- 製作国:アメリカ映画
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