ドラマ
ジャンル:ドラマ †
名セリフ †
- 「ジェルソミーナ! ジェルソミーナ! ジェルソミーナ、早く家にお帰り!ママがすぐ帰れって!大きなオート三輪車に乗った人が来てるよ!ローザが死んじゃったんだって!」
- 「ローザを連れて行ったザンパノを覚えているだろ?かわいそうな娘だよ。お墓がどこだかもわからない。かわいそうに、死んでしまったんだよ・・・やさしい娘だったのに・・・どんなことでもよくできる娘だったわ・・・ ザンパノ、この娘も良く似てるだろ?ジェルソミーナだよ。本当に私たちは不幸だわ。ザンパノ、この娘はね、ローザと違ってとても従順なんだよ。言うこともよく聞くわ。少し変わり者だけど。毎日きちんと食事をすれば変わるわ。ジェルソミーナ、ローザをついでザンパノと行くかい?そうしたら、いくらかでもお金になるし、家でも口が減るんだよ。どう?ジェルソミーナ。ザンパノは親切で、お前は幸せになるよ。あちこちに行って見られるし。歌って踊って、しかもこれをごらん!1万リラもくれたんだよ!見てごらん、1万リラだよ!これで屋根も修理できるし、当分は食べられるわ。ところで、父さんはどこにいったのかねえ、ジェルソミーナ。お前は一人前なのに、働いた事がないわね。誰もお前がいけないとは言わないよ。ママを助けてくれるかい? ザンパノ、この娘を芸人にしてくれるかい?」
「大丈夫さ。犬にだって芸を教えられるよ。子供たち、サラミを1キロと、チーズを半キロと、ぶどう酒を2本だ。さあ、買って来てくれ。早く、早く」
- 「スープも作れないのか?」
「作れないわ」
「まるで豚の餌だ。舞台用の衣装があるぞ。靴も服もある。どれが似合うかな。優雅に動け。汚いなりの女とは仕事をせん。身なりをよくしろ。 "ザンパノが来たよ"と言え」
「ザンパノが来たよ」
- 「君の顔はおかしいな。それで女かい?まるでアザミだよ」
「私はザンパノを待たないわ。皆に誘われたのよ」
「やつと別れるいい機会じゃないか、ウハハハ! 明日、奴が出てきて誰もいない時の顔を見たいもんだ!ウハハハ! 絶対に別れた方がいいね!ウハハハ! 奴は野蛮人だよ。へへ、何の理由もないが、ついからかいたくなるんだよ、ウハハハ!なぜなんだろう?ウハハハ! 自分でも分からん。いつもそうなるんだ。ところで、どうしてザンパノと一緒になったんだい?」
「母さんに1万リラをくれたのよ」
「本当に?たったそれだけで?」
「私は4人姉妹の長女なの」
「奴を好きかい?」
「私が?」
「そうさ、君がさ。逃げないのかい?」
「逃げようとしたわ。でもだめだったの」
「君は変わってるねだめってどういうこと?奴がいやなら皆と行けばいいじゃない」
「皆と行っても同じ事よ・・・ ザンパノと一緒にいたって変わりはないわ・・・ウッウッ どっちだって同じよ・・・ 私は何の役にもたたない女よ・・・ウッウッ いやだわ・・・ 生きることが嫌になったわ・・・ウッウッ」
「料理はどうだい?」
「え?」
「料理は作れるのかい?」
「いいえ・・・」
「君は何ができるんだい?歌や踊りは? −すると、男と寝るのが好きか?」
「・・・」
「ウハハ、じゃあ何が好きなんだい? 別に美人じゃないし・・・」
「私はこの世で何をしたらいいの?・・・ウッウッ」
「ウハハ! 君とおれが一緒になったら、綱渡りを教えるよ。ライトを当ててやる。おれの車で巡業するんだ。世の中を楽しめる。どうだい? へへへ、それとも、いつまでもザンパノと一緒に苦労を続けるのかい?ロバみたいにこき使われながら。ウハハ! でも、お前もザンパノには何かの役に立ってるんだろ?ほら、前に逃げたときはどうだった?」
「ひどく殴られたわ・・・」
「奴はどうして君を引き戻したんだろう?わからん。おれなら一発で、逃げたお前を捨てているね。おそらく、奴は君に惚れてるんだ」
「ザンパノが・・・ 私に?」
「変かい? 奴は犬みたいなもんだ。お前に話しかけたいのに、吠える事した知らないんだよ」
「それはかわいそうね」
「そうだね、かわいそうだね。でも、君以外に誰が奴の側にいてあげれるんだい?おれは無学だけど、何かの本で読んだよ。この世の中にあるものは、何かの役に立つんだ。例えばこの石ころね」
「どれ?」
「どれでもいいんだ。こんあ小石でも、何かの役に立ってるんだよ」
「どんな?」
「それは・・・ おれなんかに聞いても分かんないよ。神様だけが知っているのさ。君が生まれる時も死ぬ時も、人間には分かんないことだよ。おれは小石が何の役に立つかは分かんないけど、何かの役に立ってるんだよ。もしこれが無益なら、すべてが無益さ。空の星だって、おれは同じだと思うよ。君だって、何かの役に立ってるのさ。アザミ顔のブスでもね」
- 「ねえ、ザンパノ。どうして私と一緒なの?私はブスだし、料理も何もできないのに」
「何を言っているんだ?早く寝ろ。おかしなことを言う女だな」
「雨だわ。泊れてよかったわ・・・ ザンパノ。私が死んだら悲しい?」
「お前は死ぬのか?」
「前はこんな生活なら、死にたいと思ってたわ。今は、なんだか夫婦みたいね。小石でも役立つなら、一緒に暮らせばいいわ。よく考える必要があるわ。あなたはそういう事、考えない?」
「考えねえ」
「本当に?」
「何を考えるんだ?こんなバカげた話はもうやめろ! 早く寝ろ。眠い」
「ザンパノ。少しは私のこと、好き? プープルルル♪」
「やめて寝ろ!」
ストーリー †
- 娘のジェルソミーナは、家族のために芸人ザンパノに1万リラで売られた。乱暴なザンパノは、ジェルソミーナをロバのように使う。ジェルソミーナはついに耐えられなくない逃げ出すが、ザンパノに見つかり連れ戻されてしまう。そんな時、ザンパノは喧嘩ざたで警察につかまってしまった。
見所 †
キャスト・スタッフ・公開年 †
- 出演:
- ジェルソミーナ(女):ジュリエッタ・マシーナ
- ザンパノ(男):アンソニー・クイン
- 綱渡りピエロ(男):リチャード・ベースハート
- 監督:フェデリコ・フェリーニ
- 公開年:1954年
- 製作国:イタリア映画
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無題 †
Adolf? (2013-10-23 (水) 16:34:27)
よい、やはりイタリアリアリズムか。